カラヴァッジョ

イタリア人のバロック画家で光と陰の対比が際立った画家です。光と陰により描かれる人物の圧倒的な存在感は本当に見る人の心をわしづかみするという印象です。今回紹介するのは、「洗礼者ヨハネの斬首」です。これはマルタ島ヴァレッタにある聖ヨハネ司教座聖堂にあります。マルタ島に訪問したときに実際に見ましたが、マルタ島の外の明るさに比べ、教会の中は薄暗く、この絵の人物の鮮烈さが余計に浮き立っていたことを覚えています、教会の本堂にはたくさんのマルタ騎士団の騎士の墓石が装飾され、紋章が飾られていたことも印象に残っています。
カラヴァッジョの人生自体も光と陰が激しく、友人を殺したことでローマから逃亡し、マルタ島に逃げたと言われています。この作品で教皇から免罪してもらったものの、再び暴力沙汰を起こし、最後は38歳の若さで斬首されました。