考えろ、考えろってどうしたらいいの? 意外と知らない「考える」技術15

言葉を大切に
「考える」ことについて自分なりの考察を述べてきました。
最後に伝えたいことは言葉を大切にするということです。白鳥さんの「頭がよくなる思考術」でも記述されておられますが、「考える」という行為は言葉を介して行われます。言葉をいかに大切に扱っていくこと、自分の言葉と他者の言葉が必ずしも完全に意味が一致していないことも認識していく必要があります。

例えば、「山」という簡単な言葉でもその意味は住んでいる地域によって全く異なります。ヒマラヤのふもとで住んでいる人のイメージは峻烈で、危険な場所というイメージである反面、南太平洋の海抜ゼロに近い島々の山のイメージは地面が少し高いところといったイメージではないでしょうか。このような環境、経験、慣習等々さまざまな違いを理解して言葉は使わないとお互いに全く違った理解につながります。

価値観に左右される「考え」
「考え」は価値観にも大きく左右されます。特にビジネスの場合は利益を獲得する活動ですので、相手とトレードオフの関係になる場面が多いということも頭に入れておく必要があります。

15回にわたって「考える」ことを考察してきました。仕事でも勉強でも基本となるのは正しく考えることです。とりあえず、今回のコラムでこのシリーズは最終としますが、折に触れ気がついたことはまた記述していこうと思います。皆さんのご意見、ご感想をお待ちしております。